サステナビリティの社内浸透は、一度きりの研修や説明会では十分な成果につながりません。
実務の現場では、研修直後の満足度が高くても、しばらくすると行動が元に戻るという状況が起きがちです。これは担当者の努力不足ではなく、人は1回の情報接触だけでは考え方・行動を変えにくいという前提があるからです。
だからこそ、小さな接点を継続的に重ねる年間の仕組みが重要です。
本記事では、サステナビリティ社内浸透が失敗しないための4つのステップを、現場で使える視点とともに詳しくご紹介します。
本記事の内容はYouTube動画でもご覧いただけます。
【大前提】社内浸透は”接触回数”が重要
マーケティングではセブンヒッツ理論と呼ばれる概念があります。これは「商品に複数回触れるほど記憶・選好が高まりやすい」という考え方です。要は、人の行動変容を促すには数多くの接触が求められます。
この考えは社内浸透にもそのまま当てはめることができます。1回だけ質の高い研修を大々的に実施するよりも、さまざまな形で、何度も何度もサステナビリティに関する情報に触れてもらうことが重要になります。

具体的には、さまざまな形式で異なる接点を組み合わせる設計が効果的です。
たとえば、経営層への対話型セッション、部門ごとのワークショップ、全社員向けのeラーニング、社内報の短いコラムや社内動画など、多様なフォーマットで繰り返し触れる仕掛けを用意します。
人は時間とともに忘れる生き物であるため、定期的に接触できるよう計画することが求められます。
社内浸透の年間計画 4ステップ
「接触回数が大事」という前提を踏まえたうえで、「具体的な年間スケジュールの立て方」について、4つのステップで整理していきます。

① 現状分析&未来を描く
② 年間施策を考える(じっくり考える施策 × 接触回数を保つ施策)
③ アンケート分析
④ 来期計画を立てる(エビデンスに基づく改善)
上記は1度回して終わりではなく、毎年の改善サイクルとして回し続けることに価値があります。
各年でPDCAを繰り返すことで、社内の理解度だけでなく、自律的な行動や部門間の連携も徐々に伸びていきます。
最初に取り組むべきは、現在地の可視化です。レイヤー(例:経営層/ミドル層/一般社員)と浸透状況(理解度・関与度の段階)を掛け合わせたマトリクスで、今の状態を客観的に捉えます。

浸透段階の例:
・STEP1:基礎知識(サステナビリティの基本知識)
・STEP2:自社方針の理解(どのように取り組むのか)
・STEP3:業務との紐づけ(自分の仕事との関係性)
・STEP4:行動の想起(具体アクションを描く)
この表の各マスに〇・△・×などで評価を入れることで、どこがボトルネックになっているのかがひと目で分かります。
現在地を描けたら、同じマトリクス上で1年後・2年後のありたい姿を明示します。
たとえば「今年はミドル層の基礎理解を徹底」「2年後に一般社員が自業務と紐づけて行動を描ける状態を目指す」など、段階的で現実的な到達点を設定します。
これにより、次に何をやるべきかが、定性的な印象ではなく構造化されたギャップとして見えてきます。
年間の施策を計画するうえで重要になるのが、「予算」と「開催時期」です。すべてを自社だけで完結できるなら問題はありませんが、多くの場合、外部講師を招くなどコストが発生します。限られた予算の中で、どの部分に投資し、どこを社内で工夫するのかを検討する必要があります。
また、開催時期の設定も非常に重要です。例えば決算期など、社員が業務に集中しているタイミングでワークショップを企画すると、参加意欲が低下する可能性があります。
社内浸透の目的は知識の増加ではなく、新たな行動の創出にあります。したがって、アンケートでも従業員の行動や、行動を促す社内の雰囲気がどう変化したかを測定する必要があります。
例:
■行動:
「過去1年でマテリアリティ達成に貢献した業務はありましたか?」
「自部署で新たなアイデアを議論・実行したいと思いますか?」
■社内の雰囲気:
「直属上司は業務での推進に前向きですか?」
「部署で目標は共有されていますか?」
「他部署から協力提案はありましたか?」
これらを年1回のアンケートで実施し、来期計画の根拠にします。
なお、アンケート実施時期の逆算が重要です。予算申請や稟議の締切に間に合うよう、回収→分析→方針化まで終えられるスケジュールを組みましょう。たとえば1月末までに来期案をまとめる必要があるなら、11月にアンケート実施・12月に分析という流れが現実的です。
アンケート結果は眺めて満足せず、結果をもとに、「来期は何を実施するのか」を計画することが重要です。
分析を行う際は、部署別や役職別など、レイヤーごとに細かく分解して浸透状況の違いを把握すると効果的です。
例:
加えて、来期計画を立てる際に忘れてはいけないのが、基礎知識を補完するインプット施策を年1回は組み込むという点です。人は忘れやすいため、1年前に受けた研修内容を覚えている人は多くありません。定期的に思い出す機会を設けることが必要です。
ただし、同じ内容の研修を毎年繰り返すと「また同じ内容か」と感じられてしまいます。同じ内容の繰り返しは逆効果になりやすいため、最新の社会動向・競合事例を毎年取り込み、中身のアップデートを欠かさないことがコツです。
エビデンスにもとづく改善を続ければ、予算説明の説得力も高まります。
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